児童虐待をやめたいのにやめられない。そんな悪循環から抜け出すには。
令和になってからも連日、児童虐待に関するニュースを目にし、罪のない子供達の尊い命が奪われてしまうことに憤りと何もできなかった無力さを感じています。
ですが、ただ非人道的に児童虐待を繰り返している親だけでなく、本当は虐待をやめたいのに一時的な感情のコントロールができずに虐待を繰り返してしまったり、誰にも相談できずに悩んでいる人もたくさんいます。
そんな、子供も親も苦める児童虐待の悪循環から抜け出すにはどうしたらよいのでしょうか。
【目次】
やめたいと思ったら知ってほしい児童虐待の罪の重さ
児童虐待をやめたいと少しでも思う事ができたら、児童虐待から抜け出せるチャンスです。
児童虐待がどれほどの重罪なのか。自分がどれほどの過ちを犯してしまったのかをまずは把握しましょう。
日本での児童虐待関係の法則
日本で児童虐待に関する法律は、児童福祉法と児童虐待防止法、刑法の主に3つあります。
・児童福祉法
児童福祉法の第三十四条には、児童保護のための禁止行為が規定されております。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/tuuchi-01.pdf
その中には「児童に淫行をさせる行為」も含まれており、性的虐待がこの禁止行為に当たる可能性があります。
同法六十条には「第三十四条第一項第六号の規定に違反した者は、十年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」という罰則も規定されています。
・児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待禁止法)
児童虐待禁止法は児童虐待について規定されてはおりますが、児童虐待行為自体への罰則は設けられておりません。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv22/01.html
罰則は第十七条の「第十二条の四第一項の規定による命令に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。」のみで、
第十二条の四第一項とは児童虐待により施設に入所している被害者の子供と加害者である保護者の接近を禁止する規定です。
・刑法
よくニュースで取り上げられている児童虐待は、刑法にあたることが多く、保護責任者遺棄致死罪や暴行罪、傷害罪で逮捕されるケースがほとんどです。
また、例え実際に暴行を行っていたのが父親だけだったとしても、母親も共同正犯や証拠隠滅罪に問われる可能性が高いです。
児童虐待の中には、母親も夫からのDVを受けているケースが少なくありませんが、それでも母親は被害者ではなく加害者になってしまうのです。
少しでも児童虐待をやめたい、やめさせたいと思ったら子供を守ることを最優先に考えてください。
欧米諸国での児童虐待関係の法則
海外では、児童虐待に関する法律が日本よりも厳しく規定されております。
例えば、子供(12歳以下)を1人で留守番させたり、子供を1人だけで街を歩かせる行為だけでも児童虐待にあたり、逮捕されることがあります。
また、スーパーで買い物中に子供がぐずったから軽く叩いただけでも通報されてしまうケースも少なくありません。
日本よりも早い段階から児童虐待問題に取り組んでいる欧米諸国を見習い、日本の児童虐待に関する法律もどんどん厳しくなってくることが予想されますし、私も厳罰化を望んでおります。
児童虐待の加害者は被害者でもある可能性が高い
児童虐待の加害者は実は被害者であることが多く、子供だけでなく親の心のケアも必要不可欠です。
親から子へ、繰り返される児童虐待
児童虐待をしている加害者の中には、自分も幼少期に親から虐待を受けていた人が約3割ほどいると言われています。
幼少期に辛い思いをし、自分が親になったら絶対に虐待なんてしないと誓っても、負の連鎖は起こってしまうのです。
幼少期に親から虐待を受け、自分も虐待を繰り返してしまう人の多くは、虐待をやめたいと悩むこともなく、「自分もこうやって育ったから虐待ではなくしつけなんだ」と思ってしまうことが多いようです。
母親がDVを受けていると児童虐待の危険性が高まる
児童虐待には、母親が父親にDV(家庭内暴力)を受けていると、子供も虐待を受けているケースが多いという実態があります。
東京都の調査では、父親から暴力を受けている母親の約8割に子供がおり、その内、父親から子供への虐待(身体に対する暴力)は約4割あるといいます。
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/danjo/dv/files/0000000646/dvhandbook2019small.pdf
父親(配偶者・恋人)からの虐待をやめさせたい。父親に従うがために自分も子供にしてしまう虐待をやめたい。と思っている母親が多いようです。
ただ、DVの腹いせで母親が児童虐待に及ぶことも多く、子供は両親から虐待を受けることになってしまいます。
そういった場合には、その環境から直ちに離れることが重要となってきます。
児童虐待をやめたいと思ったらプライドを捨てる
児童虐待を本当にやめたいと思っても、自分だけで解決しようとしても解決できる確率は0%に近いです。
児童虐待をしてしまう人の中には、プライドが高かったり、会社では静かで真面目という人も少なくありません。
会社にバレたらどうしようとか他人にどう思われるかというプライドを捨て、第三者に相談することが児童虐待をやめる近道なのです。
やめたいと思ったら祖父母や友人など身近な人に相談
児童虐待をやめたいと思ったらまずは親族や友人などの身近な人に相談してみましょう。
ただ、児童虐待を行う親の多くは自分の親から幼少時代に虐待されていた人も多く、そういった経験のある人は祖父母に相談するのは注意が必要です。
友人などに相談することで、良いアドバイスをもらえる可能性もありますし、友人から専門家への相談を促してくれたり、相談後に友人が気にかけてくれるようになることで、虐待の緩和になるかもしれません。
また、保育園の先生に相談するのもいいでしょう。
一度相談しておくと、保育園に預けた際に不自然な痣がないかをチェックしてくれて、なにかあった際には通報してくれる可能性もあります。
本気で児童虐待をやめたいなら「189」に電話を
「このままでは我が子を殺してしまうかもしれない」など、本気でやめたいと思ったら児童相談所全国共通ダイヤルの「189」に電話をかけてください。
住んでる地域の児童相談所に自動で転送され、電話相談をすることができます。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/gyakutai/
相談内容の秘密は守られますし、専門家の判断で子供の一時預かりなど、次のステップに進むことができます。
子育て支援を行っている団体もチェック
児童虐待の相談だけでなく、様々な子育て支援を行っている団体も把握しておくと、虐待以外の悩みも相談することができます。
例えば日本ららばい協会では、児童虐待防止のイベントだけでなく定期的に子育てに関する講習会や子供と楽しめるコンサートを無料で開催しています。
こういった場所に子供と一緒に行ってみることで、他の親子の関わり方を見ることができたり、我が子が愛おしいと思える瞬間に出会うことができるかもしれません。
児童虐待をしていた過去があっても、やめたいと思えたところから行動し、現在では子供と一緒に幸せな家庭を築けている事例も存在します。
少子化といわれている日本で産まれた貴重な命を1つでも多くなくさない為に、相談する勇気を持ちましょう。
幼児虐待としつけとの境界線はどこから?自分も他人ごとではない虐待リスク
東京・目黒区で起きた幼児虐待・女児事件に代表されるように、昨今は虐待、とりわけ幼児虐待の話が後を絶ちません。
しかしこの一連の事件で一番怖いのは、私たちもけして他人ごとではないということ。何故なら、どこまでが幼児虐待でどこからがしつけなのか、その基準は人によって曖昧だからです。
言い換えれば、自分が子供のためを思ってしていることが、第三者から見れば幼児虐待だと捉えられる可能性だってあるということです。
このように、私たちの日常は常に虐待リスクと隣り合わせ。
そこで今回は、曖昧になりがちな幼児虐待としつけの境界線はどこからなのか、虐待加害者にならないためにはどうしたらよいかということを考えてみました。
【目次】
幼児虐待はどこから?虐待としつけの境界線
虐待としつけの境界線はどこからなのか、改めて考えてみると非常に難しいものです。
子供の虐待が世間に明らかになった際、加害者である親達が「しつけのつもりだったが、やりすぎてしまった」と口を揃えて言うケースがテレビのニュース番組などで良く見られます。
多くの場合は幼児虐待をごまかすための言い訳にすぎないのですが、中には本当にしつけのつもりだったと思い込んでいる人が一定数いるのも事実です。
現代では、「悪いことをしたら叩いて間違ったことだと教えるのがしつけだ」と考える人もいる一方、「理由はどうあれ、子供に手をあげるのは虐待だ」と考える人もいるなど、人によってどこまでがしつけでどこからが幼児虐待なのか人によって判断基準が違うため、非常に厄介です。
では、幼児虐待としつけは学術的に見てどう線引きされているのでしょうか。
しつけの定義と幼児虐待の定義を比べてみました。
しつけの定義
しつけの定義は辞書によると、 「社会生活に適応するために望ましい生活習慣を身に着けさせること。」とあります。
また、しつけの目標として「社会生活の秩序を守り、みずから生活を向上させていくことのできる社会人に育て上げること」とも書かれています。
成長段階に応じた方法で教育をすることが大事だという記述もあり、子供の発達段階に合った教育をするのがしつけといえるでしょう。
幼児虐待の定義
対して幼児虐待は、保護者や養育者が子供の心や体を傷つけることで、子供の健やかに発育や発達を阻害することを意味します。
この幼児虐待を大きく分けると
・身体的虐待
・性的虐待
・心理的虐待
・ネグレクト
の計4つにわけられます。
具体的には子供に対し殴る蹴るなどの暴力を与える身体的虐待、子供に対しわいせつな行為をする又はわいせつな行為をさせる性的虐待、子供に対して著しい暴言や拒絶的な対応、自身の配偶者におこなう暴力など、言葉で直接子供に対しておこなう行為の他、母親など子供以外の人に対して行った暴力で子供の心を傷つける心理的虐待、子供の心身の発達を妨げるような減食や長時間の放置など、養育の放棄や怠慢をおこなうネグレクトなどのことをいいます。
このように、虐待と言ってもただ殴る蹴るだけの単純な暴力だけが虐待ではありません。 また、まだずっと座っていられない幼児に毎日長時間の勉強を強制してできなかったらご飯抜きにするなど、年齢にそぐわない教育をおこない、できなかったら罰を与える行為も虐待に当たるといえるでしょう。
幼児虐待には子供を自分の思い通りに「支配」しようとするエゴが隠れている
幼児虐待としつけで決定的に違うことが一つあります。
それは、しつけは早く子供が一人前になれるようにという親心が根底にあるのに対し、幼児虐待は子供を自分の思い通りの人生を歩むよう支配する親のエゴが隠されているという点です。
そして直接子供に身体的暴力を加えずにおこなう心理的虐待には、特にその傾向が見られます。
子供は自分の分身でも都合の良い人形でもない、自分とは違う人格の一人の人間です。
子供が自分の思い通りにならないのはむしろ当たり前のことだと受け入れられない人が、心理的虐待を引き起こしやすいと言えるのではないでしょうか。
幼児虐待の半数以上は心理的虐待である
上記データは2019年に厚生労働省が公表した児童相談所が通告した内容に関する速報値の統計をとったものです。
データを見ると幼児・児童虐待の54%、つまり約半数以上が心理的虐待であることがわかりました。
身体的虐待やネグレクトとくらべ目に見えないため周りが気づきにくい心理的虐待は、発育が遅れる、言葉などの発達障害が出るなど子供の成長に大きな影を落とすことになります。
具体的には、以下の4つが心理的虐待だと言われています。
言葉による脅し行為
「お前はバカだ」、「あんたなんて生まなきゃよかった」「なんでこんなこともできないの」 など、子供達に投げかけられるあまりにひどい言葉の暴力。
このように、言葉によって子供の自尊心を傷つけるような行為は心理的虐待にあたります。
心理的に子供の心を傷つけるような言葉を日常的に子供に浴びせていると、次第に子供は常に親の顔色を伺い、萎縮するようになってしまいます。
無視・放置
赤ちゃんがずっと泣いていても赤ちゃんに声をかけてあやす、オムツを変えるなどのお世話をしないで無視・放置することも、心理的虐待にあたります。
赤ちゃんが泣くことは愛着行動の一つであり、親がきちんと相手をすることで赤ちゃんに安心感が生まれます。乳幼児期に無視・放置された結果、愛着障害に陥ると、自己否定感が強くいつまでも自立できないまま大人になり、最終的に引きこもりになってしまうケースも多くあります。
兄弟間での待遇の差別
小さいころ、「お姉ちゃんだから我慢しなさい」、「お姉ちゃんはできがいいのに何であなたは頭が悪いの?」という風に、自分ばかり我慢させられた、兄弟と比べられたという経験はありませんか?
もちろん全部平等というわけにはいきませんが、明らかに上の子だけ、もしくは下の子だけ優遇する行為は、立派な心理的虐待の一つです。
子供の目の前での他の家族への暴力行為
今までは子供自身が直接受けた虐待ですが、子供に実際に危害を加えなくても心理的虐待となってしまうケースがあります。
それは、子供の目の前で家族に暴力を加えること。
たとえば、日常的に父親が母親に対してDVをおこなっているのを目にするなど、子供自身には手を挙げてなくてもその行為を子供が目撃したことでトラウマとなり、いつもおびえるようになる、親の顔色を伺うようになるなど心身に異常をきたすケースが数多くあります。
あなたも他人事ではない!自分でも気づかないうちに虐待加害者に
虐待のニュースを見る度に心が痛み、自分だったらそんなことはしないのにと涙を流しすような心優しい人でも、知らず知らずの内に幼児虐待の加害者となっている場合があります。
幼児虐待はどこからなのかを正確に線引きすることは非常に難解で、自分が意識せずにおこなっていた行為が実は幼児虐待だったという可能性はどんな人にでもあり得ることなのです。
また、自分は親にそうされて育ったからと、自分が子供のころに親から受けてきた虐待を虐待ではなく当たり前のことだと思いこみ、自分の子供にも同じようにおこなってしまうケースはさらに根が深い問題といえます。
なぜなら、虐待を虐待だと思っていない人に、「あなたがしているのは幼児虐待だ」と理解させるのは、非常に骨が折れることだからです。
虐待被害者が将来子供を持った時に虐待加害者となるケースはよくあると言われていますが、なんだか納得してしまいますね。
もしかして自分が幼児虐待をしているかもと思ったら迷わず専門家に相談を
今日は幼児虐待がどこからなのか、しつけとの境界線について考えてきましたが、難しい問題だと改めて再認識させられました。
一般的に幼児虐待としつけの定義とされるものはあっても、明確に区別することは専門家でも難しいことです。
特に周りに協力者や相談に乗ってくれる人がいないワンオペ育児のお母さんにとって、自分の子供に対する行為が果たしてしつけなのか幼児虐待なのか思い悩む人も多いことでしょう。
“もし自分が虐待していたとしたら母親失格だと周りに責められてしまう”
そんな思いから、自分のパートナーや両親などの身近な人に打ち明けられない人もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
もし子育てで悩んだら自分ひとりで解決しようとせず、自治体に設置された相談窓口や児童相談所などの公的機関に相談してみましょう。
児童相談所への連絡は全国共通ダイヤルが便利です
もし、育児や幼児虐待についての悩みについて相談したいがどこに電話をかけたらいいのかわからないという場合は、児童相談所の全国共通ダイヤル「189」(いちはやく)がおすすめです。
すぐにお近くの児童相談所に電話をつないでくれ、相談も匿名でおこなうこともできますので、実名で相談したくないという方でも安心して相談することができます。
また、民間でも、幼児や児童虐待防止のための子育て支援をおこなっている団体がたくさんあります。
たとえば、特定非営利活動法人日本ららばい協会では児童虐待防止についてのDVD上映会など、気軽に参加できるイベントを開催していますので、まずは育児の気分転換のような形で参加してみるのも良いきっかけになるとおもいます。
児童虐待をなくすには?悲惨な結末にならぬよう、今、私たちができること
児童虐待はなぜ起きてしまうのでしょうか。
「しつけのためと自分も同じようにされてきた」
「自分の時はもっとひどかった」
「親なんだからしっかりしつけろと怒鳴られた」
「・・・本当は叩きたくない」
「イライラしてしまって叩くのを我慢できない」
児童虐待が大きな社会問題となっている今。
上記の言葉を聞いて、皆さんはどう思われますか?
虐待は言い過ぎなんじゃない?
教育のためには少しくらい叩くことも必要なんじゃない?
と思う方もいるとは思います。
児童虐待に走ってしまう親御さんの中にはこういった葛藤を抱えている方も少なくありません。
どうして児童虐待は起こってしまうのでしょうか。
児童虐待をなくすには、どうしたらよいのでしょうか。
- 児童虐待をなくすには?子どもの脳に与える影響
- 児童虐待をなくすには?「妊娠中の不安を抱える人が」できること
- 児童虐待をなくすには?「小さい子を持つ親が」できること
- 児童虐待をなくすには?「そばにいるひと」ができること
- 児童虐待から子供を守るには、行動を!
児童虐待をなくすには?子どもの脳に与える影響
脳画像の研究により、子ども時代に辛い体験をした人は、脳に様々な変化が生じてしまうことが報告されています。
親は「 愛の鞭 」のつもりだったとしても、子どもには目に見えない大きな影響を与えているかも知れないのです。
虐待を行ってしまう親は、幼少期に自分も何らかの形で虐待を受けた、
心に傷を負ったという過去があることが多いです。
自分の親も「愛の鞭」を使っていた。
だから、自分も「愛の鞭」を使って教育をする。
でも、この委縮してしまった脳を見ても同じことを言えるでしょうか。
「愛の鞭」は、本当に子どものためになるのでしょうか。
虐待は何を生むのか
日本の厚生労働省の調査データ約2万9000人分を使い、3歳半の時にお尻をたたくな どの体罰の有無が、5歳半に成長した時の行動にどう影響しているか分析した結果、3歳 半の時に保護者から体罰を受けていた子どもは、全く受けていなかった子どもに比べ、5 歳半の時に
「落ち着いて話を聞けない」という行動のリスクが約1.6倍
「約束を守れない」という行動のリスクが約1.5倍になるなど、
問題行動のリスクが高く、体罰が頻繁に行われるほど、リスクは高くなっていました。
「1つのことに集中できない」
「我慢ができない」
「感情をうまく表せない」
「集団で行動できない」
という行動のリスクも高まるとさ れています
【引用 :子どもすこやかサポートネット:https://www.kodomosukoyaka.net/research/201709-evidence.html】
体罰を行うことで、様々な弊害が生じることは研究によって証明されています。
「いい子」に育てたくて行っていた体罰が、逆に「悪い子」への近道となってしまうのです。
幼児虐待は、
〇子どもとの良好な関係性
〇子どもの社会性・協調性
〇子どもの良心
までも奪ってしまうことになりかねないのです。
児童虐待をなくすには「愛の鞭」は捨ててしまいましょう。
実際自分が幼児虐待を行ってしまったかもしれない、、、という方も、もしかすると
「愛の鞭」は、親御さんにもらったものではありませんか?
愛の鞭は、一時的には効果があるように見えるかもしれません。
でも実際は子どもは大きな声、自分に向けられる親の恐ろしい表情や棘のある言葉に委縮してしまっているだけなのです。
児童虐待をなくすには? その1.「子育てに 体罰や暴言を使わない」
体罰や暴言は一時的に効果があるように見えますが、叩くことで得られた子どもの姿は、叩かれた恐怖によって行動した姿です。
自分で考えて行動した姿ではありません。
「愛の鞭である」と親が思っても、子どもにとって大人から叩かれることはとても怖いことです。
ちょっと叩かれただけ、怒鳴られただけでも、心に大きなダメージを受けることもあります。
忙しい中でも、愛情の伝わる伝え方を考えてみませんか。
児童虐待をなくすには? その2.「子どもが親に 恐怖を持つと SOSを伝えられない」
体罰や暴力によって追い込まれる子どもの気持ちを考えてみてください
親に恐怖を感じた子供は、親に気に入られようと親の顔色を見て行動するようになります。
また、親に恐怖を感じている子どもは親に対して心配事を打ち明けられなくなります。
心配事を相談できないと、いじめや非行など、より大きな問題に発展してしまう可能性もあります。
児童虐待をなくすには? その3.「爆発寸前の イライラをクールダウン」
体罰や暴力を使わないために、イライラの爆発をどうしたらいいでしょうか。
子どもが言うことを聞いてくれなくてイライラすることは誰でもあることです。
でも、疲れたりしていてもともと抱えているストレス度が大きいと、子どものちょっとした行動をきっかけにイライラが爆発してしまうことがあります。
そんなときは、子どもから離れて10秒待ちましょう。
コーヒーを飲んだり、音楽を聴いたり、何か気分転換になることをしてみませんか。
イライラが爆発してしまう前に、自分なりのクールダウンする方法を見つけておきましょう。
児童虐待をなくすには? その4.「親自身がSOSを出そう」
大変なときには抱え込まず親自身が助けを求めましょう。
家事と育児を両立するということはとても大変なことです。
子どもが沢山いたり、家族や自分が病気を抱えたりしている場合は尚更です。
ひとりで抱え込まないで、家族に分担してもらったり、自治体やNPOなどの支援サービス(家事代行、ファミリーサポート、一時預かりなど)の利用も検討しましょう。
負担を減らすことは悪いことではありません。
児童虐待をなくすには?その5.「子どもの気持ちと行動を 分けて考え、育ちを応援」
子どもに「イヤだ!」と言われたとき、親自身が戸惑ってしまうこともあるでしょう。
2歳頃に現れる第1反抗期(イヤイヤ期)
10歳頃に現れる、気分が落ち込みがちになってふさぎ込んだり,また人に逆らって乱暴したりする時期の第2反抗期があります。
どちらも成長の過程で現れる成長の証です。
「わがままな子になっては困る」という想いから、親は上から対応してしまいがちですが、体罰をなくすには、「どうしたらいいかな?」と、子どもの考えを引き出し、必要に応じてアドバイスを出しながら、子どもの言い分を気長に聞きましょう。
児童虐待をなくすには?「妊娠中の不安を抱える人が」できること
赤ちゃんを妊娠したけれど、様々な理由から不安を抱えている方は、「妊娠SOS」という電話相談があります。
各地にありますので、ためらわずに電話してみましょう。
〇レイプなどによる妊娠、性的な虐待による妊娠で辛い思いをしている方
〇心の準備ができていないのに思いがけず妊娠してしまった場合
〇妊娠したことをパートナーや親が受け入れてくれない
〇自分自身が妊娠を受け入れられない
当てはまる方はぜひ、電話をしてみましょう。
妊娠中や出産後への悩みや不安など、お話しすることで解決のヒントを得られたり、少し気持ちが楽になるかもしれません。自治体でも相談を受け付けています。
ひとりで抱え込まないで、ぜひ連絡してください。
児童虐待をなくすには?「小さい子を持つ親が」できること
児童虐待で亡くなってしまう子どもの多くは0歳です。
まだ言葉を話して自分の気持ちを伝えられる年齢ではないこと、
親がまだ育児に慣れていないことなどが考えられます。
何もかもが初めての0歳育児で、大切な子供を守るために、
親ができることは何でしょうか。
実親からの暴力をなくすには、どうしたらよいのでしょうか。
赤ちゃんは泣き止まないことを知る
赤ちゃんは泣くことで、不快を表現します。動物と違って人間の赤ちゃんは自分で食べ物を探し食べることができません。
泣くことで、自分の困った状況を伝えるのは、生きる力なのです
おむつを替えても、授乳しても、抱っこしても、赤ちゃんはどうしても泣きやまないこともあります。大人でもそうですが、赤ちゃんも泣きたいことがあるのです。
赤ちゃんに泣かれて辛い場合には、赤ちゃんをベビーベッドなど安全な場所に置き、少し離れても大丈夫です。
どうしても辛かったら、ママ友やパパ友、祖父母などに相談したり、保健所や家庭支援センターに相談してみましょう。
赤ちゃんは具合が悪いときにも、泣いたりぐずります。
普段と違う様子が見られたら、小児科で相談してみましょう。
地域の小児科医も、子育ての相談に応じてくれるはずです。
赤ちゃんが泣きやまなくても、前後に強く揺さぶるのはNGです。
赤ちゃんの軟らかい脳にダメージを与えてしまうことになります。
電車や飛行機、または公共の場で赤ちゃんが泣いてしまうこともあります。
周囲の方は温かい目で見守ってください。
可能なら「赤ちゃん泣いて、大変ですね。大丈夫ですよ」などと声をかけてみましょう。
また、10か月未満の赤ちゃんはおなかの中にいた時間のほうが長いので、胎内に近い音を聞かせると落ち着くこともあります。
胎内音のYouTube
育児をするうえで時にはメディアを頼ることも大切です。
少しでも自分が笑顔で子育てできる環境を作りましょう。
赤ちゃんへの虐待をなくすには、まずは親のストレスをなくしましょう。
子育て支援はお母さんの支援から
かわいいわが子を守れるのは、一番身近なお父さん、お母さんです。
外に出て人とかかわることでストレスが軽減するならば、地域のイベントや子育て支援のイベントに参加してみると世界が広がるかもしれません。
日本全国で活動の場を広げているNPO法人もあります。
児童虐待をなくすには?「そばにいるひと」ができること
虐待を行っていないかと見張る必要はありません。ぜひ温かい目で、親子を見守ってください。
虐待に至ってしまうケースは、子育て不安が強かったり、夫婦関係の不仲、働きたいのに働けない、親の介護など、さまざまな不安やストレスの爆発によって引き起こされることが考えられます。
ママやパパの気持ちへの寄り添いをお願いします。
そして、気になるケースがあれば、行政の家庭支援センターや児童相談所に相談してみませんか。
心配を感じる親子について、いろいろな場所からの情報提供があることが、そのご家庭の子育てを支えるために適切な支援プランを考えたり、見守りや声がけをするきっかけにもなります。
児童虐待から子供を守るには、行動を!
どんなに待ち望んだ我が子の誕生でも、様々な理由から
愛の鞭が虐待へと変わっていく可能性は誰にでもあります。
「自分には関係ない」
「あの人は大丈夫」
と思わず、一人一人が虐待をなくすにはどうしたらいいのかを考え、
身近にいる親子に声をかけることが未来の児童虐待をなくすことにつながっていきます。
今現在悩んでいる方は、
勇気をもって相談してみてください。
親子にとって悪いことにはなりません。
親子そろって幸せに生活するための一歩を、踏み出してみませんか。
幼児虐待をやめたい!今すぐにでもはじめられること考えてみよう!
このブログを読んで頂いている読者さんの中には、今現在まさしく『幼児虐待をやめたい』、『やめたいのにやめられない』…と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
色んな事情や要因があると思われる幼児虐待。
今回は『幼児虐待をやめたい』にフォーカスしていき、やめるために今すぐにでもはじめられることについても考えていきたいと思います。
~もくじ~
幼児虐待をやめたい:どんな人が虐待してしまうの?
幼児虐待を『やめたい』、または『やめられない』と感じている方の中には、同じように虐待で悩む人がどのような環境に置かれているのか、どういった方が幼児虐待に至ってしまうのか…など気になるところなのではないでしょうか。
孤独や不安によるストレスを抱え込みやすい人
経済的不安・社会からの孤立・幼少期における『愛情不足』・『育児不安』などと闘っている人が幼児虐待に至ってしまうケースがあります。
身近に相談できる人がいるだけでも状況の改善は臨まれるかと思われますが、『余裕』を無くしてしまい手一杯になってしまうことが多いのではないでしょうか。
子育てや仕事での悩みや日々積み重なる苦しい思いが、日に日に孤独感や不安が大きくしてしまい、そのイライラや苦しい気持ちを子どもに直接ぶつけてしまうことも…。
一人で抱え込みやすいと感じた時こそ、自身の心の変化や体調不良に気づいた時は、適度に気持ちを吐き出すことのできる場があると少しづつ改善して行けそうですね。
また、人との関りや社会とのつながりを取り戻すことを目標にしてみるのも良さそうですね。
〈参考:https://hanakomama.jp/column/hoikuen-gimukyoiku/15016/〉
〈参考:https://www.ccap.or.jp/for-parent/childabuse〉
とっても真面目で頑張り屋な人
どの虐待に関しても『親は子育てに関して一生懸命』といわれています。
真面目ゆえに「一人で何とかしよう=他所に迷惑を掛けないようにしよう」という気持ちが強くあるそうです。また、育児に関する思い込みや男女の役割分担の意識が強いそうです。
育児に対して非常に真面目に向き合っているばかりに、子どもが言うことを聞いてくれなかったり、思うようにいかないことが気になってしまうそうです。
自分の思いを上手く伝えられないと結果的に子どもに手をあげるなど幼児虐待をしてしまうこともあります。
さらに自尊感情が強いため、行政に頼ることや人に助けを求めることをしない人もいるそうです。
真面目で頑張り屋さんだからこそ、分かち合える友人や相談相手がいると心強いですね。
また、育児は親と子で育むもの…!会話を増やす、表情をよく見るなどコミュニケーションが取れると良いかと思いました。
〈参考:https://news.livedoor.com/article/detail/14289431/〉
虐待加害者も実は…虐待被害者?!
本当は幼児虐待したいはずもなく手を上げてしまう人、わけも分からず子どもと向き合えない人など原因はさまざまと言われています。
実は、虐待加害者も幼少期に幼児虐待を受けていたなど虐待被害者であるケースがあります。
虐待加害者(主に親)は被害者(子ども)にとって絶対的な権力者という存在。
ほとんどの子どもが、親という主人の命令に従わなければ、生きていけないと感じてしまうからと言われています。
子どもにとって親に抵抗することは難しく、また周りの環境との比較もできないことがほとんどのため判断や決定の主体性が損なわれることがほとんどです。
そのため、被害者であったはずの者が、大人になった際に何ら違和感を持たず同じようなことを自身の子どもにしてしまう様です。
また、幼少期の経験以外に今現在パートナーからDV・パワハラ・モラハラなどを受けた際のはけ口として、どこにもやり場のない感情を子どもにぶつけてしまい、結果的に幼児虐待に至ってしまう場合もあります。
まずは、自分の環境が周りと比べてどうなのか違いを知ることや気づきがあると少しでも変化がありそうですよね。
また、当事者でなかったとしても周りを見て助け合えるための知識があるといつか、誰かの強い味方になるのではないかと思いました。
そのため、幼児虐待・児童虐待・DVに関する知識を取り入れてみることも大切であると感じました。
『 DV(ドメスティック・バイオレンス)と児童虐待
―DVは子どもの心も壊すもの』
が図説や事例なども含まれており、わかりやすく大変勉強になりました。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
〈参考:https://www.daitaigyakutai.com/entry/2017/02/20/234755〉
〈参考:https://toyokeizai.net/articles/-/193381〉
幼児虐待をやめたい:専門家に相談してみる
幼児虐待に気づいた時や、やめたいと思っている、もしくは虐待しているのでは?と感じたら抜け出す第一歩になるかと思います。
一人で悩みを抱えてしまうよりは専門家に相談するほうが気持ちが楽になったり、的確なアドバイスがもらえるのではないでしょうか。
いきなり友人を作ったり、環境を変えるなどはハードルが高すぎるかもしれませんが確実に話を聞いてくれる専門家があるというのは心強いことだと思います。
まず、専門家にはどのような相談が寄せられているかを見てみましょう。
相談内容って?
実際に相談すると決めた時、どのような内容の相談が寄せられているか気になるところ。
平成30年度の厚生労働省の調査による児童相談所に寄せられる内容別件数の推移を確認してみましょう。
〈参考:https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/000533886.pdf〉
このグラフから読み取るに、心理的虐待(言葉の暴力など)による件数が多いことが確認できます。
その次が身体的虐待(直接的な暴力など)であることが読み取れます。
心理的虐待であると、会話の受け手と話し手でニュアンスや感じ方が違ってくるので
「言いすぎてしまったのではないか」と思ったとき、その時の子どもの様子や自分の調子に少しでも違和感があったら相談してみると良いですね。
また、身体的虐待ですと目で見て確認できる範疇もあると思うのでハッとして気づいた時にでも相談できると良いと思います。
ネグレクト(育児放棄)のように子どもとのコミュニケーションが全く出来ない、育児に対して苦手意識があったり手一杯なことがあっても相談してよいと思われます。
相談経路は?
では、児童相談所では実際にどのような経路で相談されているのでしょう。
こちらも平成30年度の厚生労働省の調査による経路別件数の推移をみて確認してみましょう。
〈参考:https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/000533886.pdf〉
このグラフより警察や近隣知人、家族、学校などからの相談件数が多く見られます。
つまり、虐待の当事者からの相談よりは第三者目線からの相談が多いことが読み取れます。
虐待は、自身では気づきにくいことでしょうし、自分以外の人からの指摘はなかなか受け入れがたいもの…。というのが現状ではないでしょうか。
しかし、これだけ多くの相談件数が寄せられているため気づいた時には早めに相談できることが望ましいですね。
では、いったいどのようなところに相談すればよいのでしょうか。
どこに相談すると良いの?
実際に相談するとしても、どこへどのような相談すればよいかわからないもの…。
タイミングやプライバシーを考えるとより安心して相談できるところが望ましいかと思われます。
そこで、だれもが利用しやすい相談所をピックアップしてみました。
認定NPO法人児童虐待防止協会:子どもの虐待ホットライン
認定NPO法人児童虐待防止協会に『子どもの虐待ホットライン』があります。
子育てに悩む方、子どもとどのように接すると良いのか悩んでいる方、また虐待を受けている子どもの声を聴いてくれる窓口となっていなす。
そのほか、親子関係、夫婦間の悩みや人間関係、生活面に関するストレスについての相談も承っているとのこと。
名前や住所を聞かれることはないのでプライバシーは守られるということもあり利用しやすいかと思われます。
相談員は、福祉・心理・医療・保健・教育・保育の有資格者等で、現場で経験を積んだ専門家が対応します。
また、電話相談員として必要な研修を受け、研鑽を積んでいるので頼りになりそうですね。
厚生労働省:児童相談所全国共通ダイヤル
虐待かもと思った時などに、すぐに児童相談所に通告・相談ができる全国共通の電話番号があります。
『児童相談所全国共通ダイヤル』と言います。
『児童相談所全国共通ダイヤル』掛けると近いところの児童相談所につながります。
つまり、発信した電話の市内局番等から当該地域を特定し、管轄の児童相談所に電話を転送します。
通告や相談は、匿名で行うことも出来るため、通告者や相談者の個人情報や内容に関する秘密は守られます。
相談には、児童相談所の専門家が回答します。
児童相談所とは、『都道府県、指定都市等が設置する機関で、子どもの健やかな成長を願って、ともに考え、問題を解決していく専門の相談機関』と言われています。
悩んだときに自身では気づきにくいアドバイスが頂けそうですね!
相談するとどうなるの?
相談すると子育てや生活に関するアドバイスを専門家に頂くことが出来るそうです。また子どもが一時的に保護されることもあります。
厚生労働省子ども家庭局が平成30年11月に公表した平成28年度の児童虐待相談対応の内訳をみてみましょう。
〈参考:https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000394627.pdf〉
各家庭の状況によって対応は変わってしまうことはあるかと思われますが、相談することにより一時的に子どもと距離を取ることやその都度対応策を考えて下さるそうです。
厚生労働省の公式HPの『子ども虐待対応の手引き 第3章 通告・相談への対応』に記載されているので確認してみるのも良いですね!
幼児虐待をやめたい:周りの環境を変えてみる
いきなり幼児虐待をやめることや一度にガラッと環境変えること、交友関係の幅を広げることはハードルが高いと思います。
気づいた時から少しずつ改善できることが望ましいのではないかと思います。
一時的に子どもと離れる時間を作ってみる
自分の時間や夫婦だけの時間を作るというところにフォーカスしてみるのはいかがでしょうか。
つまり、『子どもと物理的な距離を取る』こと。
一時保育やリフレッシュ保育の利用や民間施設の利用などが考えられます。
待機児童などの観点から保育所などの一時保育の利用が厳しい場合は、子どもだけで参加できる地域の行事を利用してみることも案としてあげられるかと思います。
一度、自分のために時間を使ってみる。しっかり休む、好きなことをしてみる、忙しくてできなかったことに挑戦してみる!など自分と向き合うことやリフレッシュしてみるのも良いのではないでしょうか。
〈参考:https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/2626〉
今まで行ったことのないところへ行ってみる
新たなコミュニティーに参加し、新しい意見を取り入れて今までの考え方と異なる意見を受け入れてみることも良いのではないでしょうか。
または、お仕事を頑張っている方や自宅にいることが多い方などは近所の公園や自然が多いところへ出かけるとリフレッシュできそうですね。なるべくポジティブな雰囲気のある場所に足を運ぶと良さそうですね!!
もしかしたら、そこで新しい友人ができる可能性もありますし、気持ちを発散する方向性が変わるかもしれません!
ちなみに、日本全国の「親子で参加できるイベント」などが掲載されているHPもあります!
良かったら参考にしてみてください♪
幼児虐待をやめたい:まとめ
自分のことになると周りが見えにくく、ついつい他の家庭と比較してしまいがちになってしまうこともあるかと思います。
ですが、このブログで幼児虐待について記載するなかで、みなさん子育てやお仕事など大変頑張っていらっしゃるのだと思いました。
また、幼児虐待の当事者でなくても、虐待に関する知識の幅を増やすとこで悩んでいる誰かをの力になれる日が来るかもしれないと思いました。
感情をコントロールして自分と上手く付き合う
きっとみなさんいつも子育てやお仕事など何かしら頑張ってるのだと思いました。
自分のことになると周りが見えにくく、ついつい他の家庭と比較してしまいがちになってしまうこともあるかと思います。
まずは頑張っている自分を受け入れて「自分をほめる」つまり自己受容を高めることが大切なのかもしれないと思いました。
不安な気持ちが高まって来ると、どうしても出来ないことや不足に感じている所など
マイナス面に目が行きがちになってしまうのではないかと思います。
そんな時こそ、「今」出来ていることやポジティブな所に目を向けていくことで少しずつ気持ちに「余裕」が生まれてくるのではないかと思います。
きっと子どもは親のことが大好きだと思います。
虐待の連鎖ではなく、『愛情の連鎖』が生まれるようにしていきたいですね!!
子どもや家族と向き合う時間や余裕が増えることで幼児虐待がなくなると良いな…と思います。
児童虐待はどこから??しつけとの違いや線引きは?
悲しいことに、児童虐待が年々増えていることを皆さんはご存知でしたでしょうか?
また、児童虐待という言葉を知っている方は多いかと思いますが、どこからが児童虐待なのかを理解されている方は少ないのではないでしょうか。
今回は、児童虐待防止という観点から、児童虐待はどこからなのかという疑問について見ていきたいと思います。
【目次】
- 児童虐待はどこから?どこまでがしつけ?
- 虐待の定義(種類)について
- しつけと児童虐待の違いとは?どこからが線引き?
- 児童虐待はどこからなのか
- 児童虐待はどこから?などについて悩み・困ったら専門家への相談を
児童虐待はどこから?どこまでがしつけ?
子供を育てていく上で、しつけはとても重要なものだと思います。
しかしながら、やり方・考え方を間違ってしまうと、それはしつけではなく、児童虐待になってしまうということを理解する必要があります。
子供立場から考えてみても、これはしつけなのか?児童虐待なのか?を判断することは非常に難しいことだと思います。
また、児童虐待というと、殴る・蹴るなどの暴力的なイメージを連想される方が多いと思いますが、幼児虐待はどこからなのか?について、厚生労働省の公式HPに掲載されている「虐待の定義」から読み解いていきましょう。
虐待の定義(種類)について
厚生労働省の公式HPには、4種類に分類された児童虐待の定義が掲載されています。
各分類(種類)毎に見ていきましょう。
身体的虐待
殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する など
一般的に児童虐待というと、上記のような虐待をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
はたから見ても分かりやすく、虐待を受けている子供を見ると、痣があったり傷が見受けられたりする場合があるので、虐待の中では比較的見つけやすいものではないでしょうか。
性的虐待
子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にする など
性的虐待については、本人が自ら告白するか、家族などの近しい人間が気付かないと顕在化されにくい虐待と言えます。
暴力行為や脅迫によって、口止めされているケースが多くあり、顕在化されにくいと言われています。
ネグレクト
家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない など
身体的虐待とは違い、殴る・蹴るなどの暴力をふるわれるわけではありませんが、保護者の保護の怠慢、養育の拒否及び放棄などが挙げられます。
風呂に入れない事や、衣類を着替えさせないといったことも含まれ、子供を安全に守れない状態で放置することも虐待になります。
心理的虐待
言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV) など
大声を出すことや、脅すことで恐怖に陥れること、拒否的な態度や無視をする等が挙げられます。
また、あからさまな兄弟間差別を行ったり、見せしめとして暴力をふるうことも含まれます。
しつけと児童虐待の違いとは?どこからが線引き?
しつけとは、子供が自分で自分をコントロールできるように、お互いに落ち着いた状態で教えてあげることです。
また、虐待については、しつけをしていると思っていても、感情に任せて子供を自分の思い通りにコントロールしようとする事が挙げられます。
児童虐待はどこからなのか
児童虐待はどこからなのかという線引きは、しつけが絡む上で、非常に難しい部分があると思います。
はっきりわかるのは、子供の立場に立って考えたとき、体に傷や火傷の跡があることや、心理的苦痛を感じているということではないでしょうか。
また、やろうとすればできるのに風呂に入れてあげないといったことや、その他にもできることをやってあげないということも児童虐待と言ってもいいといえるでしょう。
児童虐待はどこから?などについて悩み・困ったら専門家への相談を
子供側から見た場合でも、保護者などの大人から見た場合でも、児童虐待はどこからなのか線引きは非常に難しいと思います。
間違った判断をしない為にも、そのような現場を目撃したときや、自分がされていることは虐待なのかな?と思ったときには、下記のような専門家になるべく早い段階で相談することをお勧めします。
児童虐待の原因とは?親や周囲の大人ができる対策を知ろう
『児童虐待』この言葉を聞くだけでも胸が苦しくなるほどなのに
児童虐待についての報道は減らず、情報テレビやSNSでは日常的に取り上げられているのが現実です。
更に、子供だけではなく家族にまで傷を付けるような虐待も多く、社会で大きく問題視されています。
児童虐待はどのようなことが原因で引き起こるのか、こうしている今現在も虐待に苦しむ子供達の為に、児童虐待の内容その原因についてまとめていきます。
- 児童虐待の原因とは?
- なぜ子供に暴力を振るうのか?
- 児童虐待の原因:公的機関に助けを求めても受け入れてもらえない
- 児童虐待の原因:子供を操り、良い親を演じたい
- 平成30年度の児童虐待件数(厚生労働省調査)
- 児童虐待の内容とは?
- 虐待としつけの違い~親ができること~
- 児童虐待の原因と内容、その対策のまとめ
児童虐待の原因とは?
1.子ども虐待問題を発生予防の観点で捉えることの重要性(子ども虐待はなぜ起こるのか) 子ども虐待は、身体的、精神的、社会的、経済的等の要因が複雑に絡み合って起こると考えられている。虐待発生のリスク要因は明らかにされてきており、危機状況の家族や育児困難を感じている親子を見極めるための目安としては重要である。しかし、それらの要因を多く有しているからといって、必ずしも虐待につながるわけではない。適切に判断するためには、リスク要因とともに、虐待を発生させることを防ぐ防御因子とのバランスを意識してアセスメントすることが重要ある。主な虐待発生の要因は表2-1のとおりである。 特に最近は、少子化や核家族化あるいはコミュニティーの崩壊に経済不況等の世相が加わっての生きづらさの現れとして語られており、特別な家族の問題という認識で取り組むのではなく、どの家庭にも起こりうるものとして捉えられるようになっている。保健・医療・福祉等の関係者は、このような認識に立ち、子どもを持つ全ての親を念頭に入れて、子ども虐待防止の取組を進めていく必要がある。
(引用元:厚生労働省 第2章発生予防)
児童虐待の原因はほとんどの場合、ひとつの事が原因ではなく様々な要因が重なったとき、家族関係が不安定になり自分の子供に対しての虐待が引き起こされます。
児童虐待の原因①親の要因
- 親自身が虐待されていた過去・・・精神的なトラウマ
- 育児ストレス、不安・・・子育てが思うようにいかないなどの不安からくるストレス
- 病気、障害、精神的不安・・・産後うつ、アルコール依存症といった病気、体調不良による養育力の低下
児童虐待の原因②子供の要因
- 手に負えない、育てにくい子供・・・こだわりが強い子やかんしゃくが激しい子
- 病気、障害・・・先天異常の疾患や発達の遅れなど
児童虐待の原因③家族を取り巻く要因
- 核家族化による不安・・・育児に関して相談できる身内が居ない
- 夫婦関係が不安定・・・夫婦喧嘩が絶えない、 ドメスティック・バイオレンス(DV)
- 経済的不安・・・収入低下、失業
- 地域、社会的孤立・・・交友関係や近所の人との付き合いが薄い
なぜ子供に暴力を振るうのか?
児童虐待は実父母が行う場合が多い。中でも実母が最も多いのだそう。
では、なぜ子供に暴力を振るうのでしょうか…?
その理由を説明されても、気持ちを理解できないと思う人が大半だと思います。
そこで、虐待をしていた母親の心理を解説しているエピソードを見つけたのでご紹介します。
わずか1歳半の次男 黙らせるために叩いた
「やっぱりギャーギャー泣く時期、1歳半頃からスタートした。頭を張り倒し・・。吹っ飛んでも、それがなんか全然気にならないというか、ああまた泣いたわ、くらいにしか思わない自分がいた。『うるさいあなたが悪い』としか思っていなくて、『だから怒るんよ!』と。今思うと、都合のいい、言い訳だが、当時はそう思った。」
ヨシコさんの暴力の対象になったのは当時中学生だった長男ではなく、1歳半の次男だった。
「とにかくうるさいから黙らせるために叩いてしまい、もう止められなくなっている。止められなくなってまた叩いて続けてしまう。自分の手が痛いんですよ、パンパンになって。叩きすぎて。それで、叩くのをやめるという形だった。」
当時、虐待をしているという認識はあったかどうかという、島田キャスターの問いかけに、ヨシコさんは答えた。「全然なかった」と。
(引用元:FNNプライム「虐待 母の告白」)
このエピソードを語った母親は、実は自身も虐待された経験を持っていました。
しかし、夫は頻繁に家を空けることが多く、育児に協力的とは言えない状況の中、彼女は家計を支えるため看護師として働きながらの家事や育児。そして夜勤や残業続きの毎日に、次第に追い詰められ体力的にも精神的にも疲れ果てた頃に”児童虐待”が始まったのだそう。
「なぜ子供に暴力を振るうのか?」
それには様々な要因がありますが、多くの場合は自分が感じているあらゆるストレスによる八つ当たり、不安からくる現実逃避なのでしょう。
児童虐待の原因:公的機関に助けを求めても受け入れてもらえない
親は児童虐待行為をしてしまうことに苦しみ、政府の助けを求めて機関の窓口へ駆け込む親も居ます。しかし、実際に窓口に行って相談をするも何度も同じ話をさせられたあげく、偉そうな上から目線の言葉を浴びせられ、望んだ支援は拒絶されてしまう。
厄介者扱いをされているようで悩み、疲れきってしまうという背景にあります。
もちろん、児童虐待の原因を探り早期解決させようと行政側もさまざまな対応を行ってくれます。しかし前例がないなどの理由で、対応方法の判断に時間がかかる事もあるためいくつもの相談窓口を訪問しなければならないことがあります。
担当者まで案内してもらうまでの間にも、親子の関係は続いていますから、早期解決したいのに迅速な対応を受けることが出来ない親子の苦しみが、ネグレクトや身体的虐待といった児童虐待の原因になり、解決を遅延させているのかもしれません。
児童虐待の原因:子供を操り、良い親を演じたい
「良い親」「仲の良い理想の家族」とは何なのでしょう?
その捉え方は人によって違います。人によって違うはずなのに、時に親は周囲から強いバッシングを受けてしまうことがあります。
結果として、ストレスを抱えながら無理して「良い親」を演じ続けようとする親が出てきてしまいます。
周りに認められるような行動を、子供に強要し執拗にしつけようとしていつしか児童虐待を行う原因になっている事があります。
(参考: https://cocoiro.me/article/16635/3#i-4)
平成30年度の児童虐待件数(厚生労働省調査)
2 平成30年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数(速報値)(別添2)
平成30年度中に、全国212か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は159,850件(速報値)で、これまでで最多の件数となっている。
(引用元:厚生労働省(平成30年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数及び「通告受理後48時間以内の安全確認ルール」の実施状況の緊急点検の結果))
厚生労働省の調査によると、平成29年度の児童虐待件数は133,778件だったことに対して、平成30年度の児童虐待件数は過去最多の件数となっていることが発表されました。
この、児童虐待件数の主な増加の原因としては以下のことが挙げられます。
・心理的虐待に係る相談対応件数の増加
・警察や児童相談所等からの通告の増加
しかも、児童虐待相談件数の増加は今年だけに限らず、調査を開始してから28年連続で増加しているんだとか。この背景には国民の児童虐待に関する意識が高まったことに比例して通報・相談件数も増えたのだと考えられます。
この結果を受け止め、来年2020年4月には親から子供への体罰を禁止する「改正児童虐待防止法」と「改正児童福祉法」が施行されるという。
(参考:産経新聞)
児童虐待の内容とは?
『児童虐待』に苦しむ子供たちは後を絶ちません・・・
しかし児童虐待といっても、内容は様々なものがあります。
厚生労働省では児童虐待の内容を4つの種類で分けているので、再度この記事でもご紹介します。
児童虐待の内容①ネグレクト
児童虐待の内容の1つ目は、ネグレクトです。ネグレクト行為の定義は次の通りです。
家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない など
(引用元:厚生労働省 児童虐待の定義)
ネグレクトとは、保護者が振るってしまう児童虐待で、子供に対する適切な養育を放棄することをいいます。
そして、乳児が泣いていても無視し続けると、子供の精神的な発達が阻害されて人格形成に悪影響を与える場合がある。また、ネグレクトは家庭の中で起こることが多い虐待です。
児童虐待の内容②身体的虐待
児童虐待の内容の2つ目は、身体的虐待です。身体的虐待行為の定義は以下…次の通りです。
身体的虐待 殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する など
(引用元:厚生労働省 児童虐待の定義)
児童虐待といえば、身体的虐待のイメージが多いと思います。実際に子供に対して親が暴力を振るっているという事件は児童虐待として数多くニュースで報道されています。 また、上記の様に暴力を振るう事だけが児童虐待の原因ではなく、体の自由を拘束することも児童虐待とされています。
児童虐待の内容③性的虐待
児童虐待の内容の3つ目は、性的虐待です。性的虐待行為の定義は以下…次の通りです。
性的虐待 子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にする など
(引用元:厚生労働省 児童虐待の定義)
性的虐待行為は、親によるものだけではなく親族や学校の教師など、様々な大人から虐待を受けてしまう子供達が多く居ます。
児童虐待の内容④心理的虐待
児童虐待の内容の4つ目は、心理的虐待です。心理的虐待行為の定義は以下…次の通りです。
心理的虐待 言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV) など
(引用元:厚生労働省 児童虐待の定義)
心理的虐待は、身体的虐待を行っていなくても発生してしまいます。 子供に対して強い言葉を浴びせる事や、他の兄弟への攻撃的な態度も心理的虐待に含まれます。 また、両親同士の喧嘩による暴力行為も、子供にとって大きな心理的ダメージを与えてしまいます。このように、子供に直接攻撃していなくても心理的虐待は起こってしまうものです。
虐待としつけの違い~親ができること~
厚生労働省での『児童虐待の定義』は上記の様に「ネグレクト・身体的虐待・性的虐待・心理的虐待」の4つに分けられることを紹介しました。
「しつけ」の強要は、親のストレスから暴力を生んでしまう事があります。
子供の中には自分が思うような行動を瞬時にできない子も居るのに、その姿に苛立ちを覚えてしまう親が子供に対して怒りを向けて、身体的な暴力や心理的虐待に繋がってしまうと考えられます。
「このしつけの方法は大丈夫なのかな?」
「どこまでがしつけ?どこからが虐待?」
「いう事聞いてくれないからイライラして感情的に怒鳴ってしまった…」
と子育てについて悩む親はたくさん居ると思いますが、虐待としつけの違いは以下の通りに区別するようにしてください。
『虐待』は大人(親)が自分の感情にまかせて子供を力でコントロールしようとすること。
それに対して『しつけ』は、子供が自分で自分の感情や行動をコントロールできるように冷静に、落ち着いて教えてあげることです。
感情にまかせて子どもを責めないためにも、まずは親である自身を責めないことが大切です。
そして、核家族の場合は周囲の人との関わり方も重要になってきます。
もし人間関係やコミュニティーで悩んでいるなら、まずはあいさつを交わすことからはじめてみましょう。
また、中には「自分は虐待をしているかもしれない…」と悩みカウンセリングを受けに足を運ぶ親も居ますが、このように自身の心の痛みを取り除くことで随分と楽になるといいます。
子育てはみんな手探りで、悩み不安はつきものですからひとりで悩まず周りの人に相談をしてみましょう。
児童虐待の原因と内容、その対策のまとめ
児童虐待の原因についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
児童虐待は様々な要因が重なったとき、家族関係が不安定になる事で自分の子供に対しての虐待が引き起こされてしまいます。
ただ、子育てをしていたらイライラしてしまうのは特別な事ではなく、よくある事です。
その時に自分の気持ちや感情を落ち着かせる”切り替え方”ができれば良いのだと思います。
・深呼吸をする
・水分補給をとってみる
・家族又は友人に電話やメールで相談してみる 等
気持ちの切り替え方は人それぞれ違うと思うので、まずは一度試してみてください。
また、これは周囲の人ができる対策になりますが、
近所に住む子供や、町で見かけた子供に"違和感"を感じた場合は迷わず児童相談所へ通報するようにしましょう。
"違和感"とは、顔や身体にアザのある、夜中に一人で泣いている、服がボロボロ、お風呂に入ってないような臭いがするといった内容です。
周囲の大人が気付いた事がきっかけとなり、その子供の心や命が救われることもあります。
厚生労働省では、こういった児童虐待防止対策として相談窓口を設けており、
この3桁のダイヤル番号『189』へかけると、住まいの地域の児童相談所に繋がります。
相談に関する秘密は守られるとのことなので、安心して良さそうですね。
(参考:厚生労働省 児童虐待防止対策)
最後に…
NPO法人日本ららばい協会では、児童虐待の原因を知る事や防止の為に子育て支援フォーラムや講演会を行っています。
気になる方は公式サイトにて一度確認してみてください。
▼詳細情報▼
お問合せ:NPO法人日本ららばい協会
所在地:〒125-0054 東京都葛飾区高砂3丁目13番13号三浦ビル1階
電話番号:03-6458-0283/03-6458-0284
URL:https://lullaby-japan.com/
児童虐待のきっかけは?増加の背景を知って防止につなげよう
社会問題にもなっている児童虐待。
みなさんは、児童虐待で亡くなっている子どもたちがどれくらいいるのか、ご存知でしょうか?
厚生労働省の報告によると、死亡事例は年間50件を超えており、1週間に1人の子どもの尊い命が失われているのです。
今回は、児童虐待が起こってしまうきっかけや背景について考えていきたいと思います。
- 児童虐待のきっかけ、背景は?
- 児童虐待が発覚するきっかけは?
- 児童虐待にはどんな種類があるの?児童虐待の定義
- 平成30年度の虐待件数は?増加の原因とは
- 児童虐待を防止するには?対策方法とは
- 児童虐待防止法が改正され親の体罰が禁止に!
- ひとりで抱え込まずにSOSを出すことが児童虐待の防止につながる
児童虐待のきっかけ、背景は?
児童虐待をしてしまう親は、誰も虐待をしようと思ってしているわけではありません。不思議に思われるかもしれませんが、「虐待をしてしまうかもしれないという不安」「このままでは子どもを殺してしまうかもしれないという恐怖」と戦っている親がほとんどなのです。
また、精神的に追いつめられており虐待をしているという意識がないケースもあります。 児童虐待は悪であり親が非難されるのも当然のことですが、育児や家庭の悩みをひとりで抱え込み苦しんでいる親が多いのです。
だれも児童虐待をしようと思ってしているわけではありません。
では、児童虐待をしてしまうきっかけとは何でしょうか?
- 仕事や生活上のストレスや疲れ
- 子どもが障害、病気などで子育てに手間がかかる
- アルコールや薬物の依存
- 失業、片親などの経済的問題
- パートナーとの不仲
- 子どもの時に虐待を受けた経験があり子育てがよくわからない
- 育児のストレスや疲れ
- 地域や親族など頼れる人がいないことの孤独や社会からの孤立
このように児童虐待が起こる背景にはさまざまな要因があります。
きっかけはすぐそこにあり、子を持つ親は誰もが児童虐待のリスクを抱えているのです。 しかし、あくまでも児童虐待が起こりうるリスク要因なので、そういった環境であるからといって必ずしも被害者や加害者になるというわけではありません。
さまざまな要因が複雑に絡み合うことで、精神的に追いつめられやすくなり児童虐待につながってしまうリスクが上がります。
深刻な心理状態になると感情をコントロールすることが困難となり、子どもを愛していても傷つけてしまうという悲劇が起こってしまうのです。
児童虐待が発覚するきっかけは?
児童虐待が発覚するきっかけで、最も多いのが「通告」です。
2015年7月1日から児童相談所全国共通ダイヤル(189)によって、「虐待かも」と思ったら、誰でも通告・相談ができるようになりました。
匿名での通告・相談も可能なので、個人情報や内容についての秘密は守られます。
児童相談所全国共通ダイヤルについて|厚生労働省
児童虐待の解決のカギは、早期発見です。
子どもの泣き叫ぶ声や親の怒鳴り声が頻繁に聞こえる、子どもに不自然なケガや痣があるなど少しでも様子がおかしいと感じたら、周囲の人はすぐに児童相談所に通告・相談してください。
また、被害者である子ども自身が学校でスクールカウンセラーに相談して、児童虐待が発覚するケースもあります。
相談することはとても勇気がいりますが、誰かに助けを求めることはとても大切な選択ですね。
児童虐待にはどんな種類があるの?児童虐待の定義
児童虐待としつけの線引きはとても難しく、グレーな部分もあります。
子どもの成長を阻害してしまうほどの行き過ぎたしつけや教育は、虐待と捉えるべきでしょう。
厚生労働省では、以下のように児童虐待を大きく4つの種類で定義しています。
身体的虐待
殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する など
身体的虐待は、周囲から分かりやすいので、児童虐待が明るみになるケースが多いです。しかし、衣類の下など目で確認できない部分にのみ暴力を振るうケースもあるので注意が必要でもあります。
性的虐待
子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にする など
暴力や脅迫で口止めをされているケースや、被害者が相談しにくい問題でもあり顕在化しにくい虐待でしょう。
また、性的虐待を受ける年齢が早いと、性的虐待だと認識できないこともあります。
しかし、幼児時期からの性的虐待も発生しているので、周囲の人がよく注意してあげてください。
ネグレクト
家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない など
ネグレクトは、乳幼児や小児など年齢の低い子どもが被害を受けやすいです。
体重や身長が標準よりも著しく低かったり、不潔であったり季節感のない身なりをしている、家に帰りたがらない、学校に行っていないなどが当てはまる子どもはネグレクトの可能性があります。
心理的虐待
言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV) など
心理的虐待は、物理的な傷跡がないので定義が難しく、認知されにくい虐待でもあります。
しかし、親から言われた存在否定の言葉は子どもたちの心にずっと残り続け自尊心を壊してしまうので、注意が必要です。「生まれてこなければよかった」「殺してやる」などといった言葉の暴力や脅迫行為は、子どもたちの心を殺します。
心理的虐待の増加は目立っており、深刻な問題です。
児童虐待は、心理的虐待のみなど単独で起こるケースもありますが、暴力と暴言、性的暴行と脅迫などが複雑に絡まり合っているケースもあります。
引用元:児童虐待の定義と現状|厚生労働省
平成30年度の虐待件数は?増加の原因とは
厚生労働省の調査によると、
平成30年度中に、全国212か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は159,850件(速報値)で、これまでで最多の件数となっている。
児童虐待件数は、前年度より2万6072件も増えているのです。
増加の主な理由は、
・心理的虐待に係る相談対応件数の増加
・警察等からの通告の増加
だといいます。
調査を開始してから、児童虐待の相談件数は28年連続で増加しているそうです。
どうして児童虐待の相談件数は増え続けているのでしょうか?
その背景には、もちろん虐待について社会的意識が高まったことで、通告が増えたことが考えられます。
ですが、核家族化や経済的不安、地域からの孤立など社会的問題によって、児童虐待そのものが増えていることも事実でしょう。
引用:厚生労働省|子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第15次報告)及び児童相談所での児童虐待相談対応件数
児童虐待を防止するには?対策方法とは
「児童虐待をしてしまったらどうしよう」「わが子を殺してしまうかもしれない」と不安を抱えている親は多いです。 親ができる児童虐待を起こさないための予防や対策には、どのようなものがあるのでしょうか?
児童虐待の防止策①:カウンセリングを受ける
児童虐待を予防するには、悩みを一人で抱え込まないことです。
カウンセリングを受けたり、地域の子育てひろばなどに参加して、話を聞いてもらいましょう。
自分の悩みを受け止め応援してくれる人がいることで、心の葛藤が軽減されだんだんと心に余裕が生まれてくるものです。
児童虐待の防止策②:子どもとの距離を一時的におく
育児に関心がなくなったり、カッとなって手を上げてしまったりなど、児童虐待の予兆がある場合は、一時的に育児から離れてみることも対策になります。
一時保育や託児所サービスを行っている保育所、自治体が運営しているファミリーサポートやベビーシッターなどを利用するのもよいでしょう。
児童虐待の防止策③:児童相談所に相談する
「子どもを傷つけてしまいそう」と感じたら児童相談所に相談してみましょう。
児童相談所全国共通ダイヤル(189)に電話すると、近くの児童相談所につなげてくれます。
また、東京都福祉保健局では、令和元年8月1日から児童虐待を防止するためのLINE相談を実施しています。
LINEだとより気軽に相談しやすいですよね。
児童虐待を防止するためのLINE相談「子ゴコロ・親ゴコロ相談@東京」 東京都福祉保健局
積極的に相談できる場所を探すことが、児童虐待の防止につながります。
児童虐待防止法が改正され親の体罰が禁止に!
ここ数年、虐待を受けて死亡した児童の事件が相次ぎ、胸を痛めている方も多いのではないでしょうか…。
国会では、児童相談所の不手際や関係機関との連携不足を受け、2019年6月に体制の強化や児童虐待防止法の改正が可決されました。施行されるのは、2020年4月からのようです。
改正法では、「親権者や児童福祉施設長による児童への体罰」が禁止となりました。
体罰の定義があいまいであり、罰則もないため実効性に欠けると不満の声も大きいようです。
しかし、親権者の方にとって、この改正法はしつけのあり方を見直すきっかけにもなるでしょう。
まだまだ改正法には課題点が多くありますが、「児童への体罰の禁止」という法律が抑止力になり児童虐待の防止につながることを祈ります。
厚生労働省の公式HPから、児童虐待に関する法令や指針の詳細を確認できます。
ひとりで抱え込まずにSOSを出すことが児童虐待の防止につながる
虐待はどんな理由やきっかけであろうと、あってはなりません。
児童虐待をしてしまう親の多くは、「真面目すぎる」ことも原因のひとつであるといわれています。
初めての育児で思い通りにならないことや育児の責任の重さで精神的に追い詰められてしまうこともあるでしょう。そんなときは、ひとりで悩みを抱え込まず周りの人の助けや専門機関の力を借りることも大切です。
また、周りの人もよその家庭のことだからと無視するのではなく、子どもとその親の未来のためにも児童虐待に気がついたら迷わず児童相談所に知らせてあげてくださいね。
児童虐待防止や子育て支援を行っているNPO法人日本ららばい協会では、子育て支援フォーラムや講演会、子守唄コンサートなどをおこなっているようです。
このような活動への参加は、児童虐待の現状や防止方法についてより深く考えるきっかけにもなるのではないでしょうか?